ボ・ディドリーで始まり、気になる人を見つけてしまった
同じチェス系アーティストとして注目すべきはミシシッピ生まれのボ・ディドリーだ。(中略)自分の名前を冠した「ボ・ディドリー」や「アイム・ア・マン」はアラン・フリードの強力な後押しも得て、55年、R&Bチャートで成功を収めた。(『ミュージック・マガジン[増刊] ミュージック・ガイドブック』p36)
今朝は、ボ・ディドリーを聴いた。
ロックンロールのオリジネーターの1人にも数えられるボ・ディドリー。
とは言っても、同じチェス系のアーティストであるチャック・ベリーと比べると、いわゆるロックンロールのイメージからは少し外れるのかもしれない。
チェスという括りで考えると、ボ・ディドリーはよりチェス的、つまりはブルース寄りな感じがする。
実際、「アイム・ア・マン」などはブルースの文脈で捉えるべき曲かもしれない。
ということで、今朝聴いたアルバムは、BO DIDDLEY『THE CHESS 50th ANNIVERSARY COLLECTION HIS BEST』というもの。
His Best by Bo Diddley on Spotify
こうしてまとめて聴くと、ボ・ディドリーにはやはり名曲が多いと分かる。
1960年代のイギリスのバンドにカバーされまくっているのも頷ける。
そんな中でも、今日特に気になったのは「プリティ・シング」という曲。
Pretty Thing, a song by Bo Diddley on Spotify
キレのいいギターで曲が始まり、いわゆるボ・ディドリー・ビートで勢いに乗り、ボ・ディドリーが飄々と歌い出す。
そして、ブルース・ハープのカッコいい音色が合いの手を入れる。
そう!
ブルース・ハープ!
これぞチェスだ!
ところで、これは誰が吹いているんだろう?
気になってちょっと調べてみる。
「プリティ・シング」は、1955年に発売された、ボ・ディドリーの3枚目のシングルとのことだ。
カップリングは「Bring It To Jerome」。
こちらも全面的にブルース・ハープがフィーチャーされている。
そして、カッコいいソロにも痺れる。
調べたところによると、同シングルのこのAB面2曲は同じ日にレコーディングされたもので、ハーモニカはレスター・ダヴェンポートという人が吹いているらしい。
レスター・ダヴェンポート。
新たに気になる人を見つけてしまった。