“William Tell”ー運動会にはもってこい
「あー、この曲知ってる!」
瞬間的にはそう思うのだけど、
「あれっ、でも、この曲ってなんだったっけな?」
となってしまう曲がある。
サウンズ・インコーポレイテッドという、1960年代のイギリスのインストバンドを聴いていた時にも、それは起こった。
曲自体、絶対どこかで聴いたことがあるのだけど、いつ、どんな状況で聴いたのか、肝心なことが思い出せない。
もちろん、曲のタイトルも分からない。
そこで、再生中のSpotifyの画面を見る。
“William Tell”というタイトルが表示されている。
ふむふむ。
ネットで調べてみると、日本では「ウィリアム・テル序曲」として知られる、クラシックの曲だということが分かった。
ついでに、運動会でよく使われる曲だということも。
なるほど!
言われてみれば、そうだ。
だから思わず、「よく知っている曲だ!」と反応してしまったのだろう。
ちなみに、サウンズ・インコーポレイテッドは、かのブライアン・エプスタインと契約していたバンドだという。
しかも、ビートルズの「グッド・モーニング・グッド・モーニング」には、このバンドのブラス隊が参加していたり、ドラマーのトニー・ニューマンという人はジェフ・ベックのレコーディングに参加していたり、なかなか腕の立つメンバーが揃ったバンドだったようだ。
だからなのか、このサウンズ・インコーポレイテッドによる「ウィリアム・テル序曲」はもう本当にゴキゲンで、イントロが始まりタムの音に急き立てられると、今にも走り出したくなってしまった。
まさしく、運動会にはもってこいなのであった。