あとは飛び込むだけだ
何時間もかけて取り組んでもなかなか進歩が見られなかったのに、ふとした瞬間にコツをつかむというか、何かがすっと腑に落ちて習得できたと思う瞬間というものがある。
昨夜のスタジオでは、そんな感覚を味わう。
けれど、つかんだと思うその“何か”はとても儚い。
つかんだと思った瞬間は、たとえば固い石のように、そこには確固たる実体がある。
だが次の瞬間、その“何か”は砂のように崩れ、さらさらと指の間より落ちていく。
長年音楽をやっていると、その繰り返しが続く。
真剣に取り組めば取り組むほど、その喜びも儚さも、強く大きなものになる。
そして、そんな最中に飛び込むライヴ。
ライヴには、そんな喜びや儚さが詰まっている。
できることはやった。
あとは、飛び込むだけだ。
おもいっきり飛び込んでいこう!