雑誌を読みながらにして
世の中、便利になったもんだ。
つくづくそう思う。
便利になった分、世界のスピードは上がり、ますます忙しくなる。
情報に素早くアクセスできる代わりに、次から次へと取り入れるべき、いや取り入れたい情報が増えていく。
ここ最近、ドアーズにハマっている。
Spotifyを使って、アルバムとして発表された作品の1枚目から順に聴いていって、今5枚のアルバムと1枚のライブアルバムを途中まで聴いた。
定期的に、ドラムマガジンを読む。
誌面に登場するドラマーの参加作品が紹介されている。
以前は、買うか借りるかしなければ聴けなかったけど、今は雑誌を読みながらにしてYouTubeで検索して同時に聴くことができる。
文章で読んで情報として知ってから実際に音楽を聴くまで、以前はあったタイムラグ。
その間にどんな音楽なんだろう?という想像をする時間があった。
そこで繰り返し反芻して期待が高まり、いよいよ手に入れた時の高揚感。
実際に聴いてみた時の興奮、あるいは落胆。
こういった過程は、スピーディーにどんどん音楽を聴いていける環境では失われてしまった。
どちらが良いのかは、よく分からない。
それでも僕は、今日も忙しく本を読み、音楽を聴いていく。