音楽とカラダ
今日は大きな予定もなく、片付けなければならない用事をさっと済ませて、あとは読書に多くの時間を使う。
なんて嬉しい1日なんだろう。
青柳いづみこ著『ピアニストは指先で考える』を読んで、改めて「音楽と身体」というテーマについて考えさせられている。
曲げた指で弾くのか、のばした指で弾くのか?
椅子の高さや楽器との距離、それに伴う姿勢の変化。
身体や指の柔軟性、脱力の感覚による、音への影響。
それらは、僕の演っている楽器、ドラムの演奏にも通じる話である。
「ピアノでは、どの方向にタッチするかというのはあまり話題にならないことが多いが、これも表現に大きく関わってくると思う。手首を上げながら弾くアップ奏法は、余分な重さがかからず、やわらかい音が出せる。ダウン奏法は手首を下げながら弾くので、重さが十分にかけられる」(青柳いづみこ著『ピアニストは指先で考える』文春文庫、p88)
ドラムの演奏にも、このアップ、ダウンというのは使われる。
スティックを高い位置から振り下ろして打面を叩いたあと、スティックを低い位置で止めるのがダウンストローク。
その低い位置からスタートして打面を叩き、リバウンドを利用してスティックを高い位置まで持っていくのがアップストロークである。
引用部分がそのままドラム演奏に当てはまる訳ではないが、同じ音符でも奏法によって出てくる音が違ってくるというのが大切なところ。
今ライヴでよく演奏している曲たちも、身体の使い方という視点から見直してみようと思った次第。