それでも音楽の話をしよう

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ポピュラー・リズムのすべて

由比邦子著『ポピュラー・リズムのすべて』を読む。

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まぁ、この本を読んだからといって「すべて」が分かってしまうほど、リズムはそう簡単なものではない。

この本は、ポピュラー・ミュージックで使われているリズムにまつわる話を広く満遍なく取り扱っている。

そんなイメージだ。

だから、扱われているジャンルやビート、楽器も幅広い。

ジャズ、ブルーズ、ブギウギ。

ロック、ディスコ、ハウス。

ルンバ、マンボ、チャチャチャ。

8ビート、16ビート、シャッフル。

2ビートと4ビート。

スルド、コンガ、タンバリン。

おっとっと。

もういいだろう。

この辺にしておこう。

ともかく、幅広い。

 

ロックンロールやブルーズで育っている身にとっては、ラテンに関する項目は新鮮だ。

楽器についても、リズムについても。

しかも結構なページが割かれている。

とは言っても、何かが分かるわけではない。

身につくわけではない。

この辺は本当は、実際の音楽を聴いたり、映像を見たり、あるいは生で演奏しているところを観るのが一番だろうと思う。

 

帯にある「リズムの底が知りたい」という文言には共感を覚える。

そりゃ知りたい!

けれど、この本では叶わぬ希望だろう。

表紙の音符や楽器の絵にも、ひかれるものがある。

この図柄に引きつけられるのは、きっと僕が長年ドラムという楽器に親しんできたからだろう。

 

一度自分の演奏から離れて、リズムというものを相対化して見つめなおす。

本を読んだりしながらそのような機会を持つことも、悪いことではなかろう。