聴くポイントが分からない
Airto Moreira『AluE』という作品を聴く。
「マイルス・デイヴィスやウェザー・リポートで数々の名演を残したブラジル・パーカッションの名手、アイアート・モレイラのソロ作品」(『ドラム・マガジン』2018年4月号 p103より)とのこと。
Aluê by Airto Moreira on Spotify
英米を中心としたポピュラーミュージックの世界とは、やはり違う文化圏に属する音楽なのだと強く感じる。
リズムといい、メロディーといい、曲の構成といい。
それでも馴染みやすくカッコいいと思える曲もある。
一方で、どう聴いていいのか分からないというか、聴くポイントが分からない曲もある。
聴き慣れればまた、印象は変わるだろうか?
聴くポイントが分からない分、裏を返せば自由に、あるいはありのままに音を聴けるのかもしれない。
ひとまず、鳴っている音に耳を傾ける。
何も考えずに。
すると、アマゾンのジャングルに迷い込んだような気分になってくる。
木のざわめき。
その影に潜む、動物たち。
森は生命に溢れている。
そして、生命の律動。
様々な生命が重なり合い、共鳴し、どこからともなくリズムが生まれてくる。
そんな風景が見えてくる。
そんな風景を想像しながら、楽器演奏の無限の可能性を想う。