それでも音楽の話をしよう

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バンドのライヴと武術は似ている!?

先日、ジョッシュ・ウェイツキン著『習得への情熱ーチェスから武術へー』という本を読んで以来(娯楽以上の何か - ひろやのブログ)、バンドのライヴと武術は似ているのではないか?という考えが頭を占有している。

あるいは、バンドのライヴとチェスでもいい。

ライヴの場合はそこまではっきりとした勝ち敗けが決まるわけではないが、それでも勝負事に近いような側面もあるんだと思う。

誰と誰との勝負か?

演者とお客さんとの勝負である。

 

武術では、身体が大きくパワーがあれば、それはとても有利に働く。

先天的に恵まれた身体を持ったものは、そのパワーを活かして、勢いよく攻勢をかけてくることも多いという。

けれど、そんな人が必ずしも優れた武術家であるとは限らない。

たとえば太極拳では、相手のパワーを利用して、身体の小さいものが身体の大きいものをあっさりと投げとばすようなことをする。

それはまるで、魔術のように。

ここでは自分のパワーが大事なのではない。

相手のパワーをうまく利用することが大事なのだ。

あるいは、試合では、いろいろな戦術を用意する。

ある作戦がダメなら、別の作戦を試してみる。

押してダメなら引いてみる。

本当の意図を隠して、罠を仕掛けてみる。

時には、罠を繰り返し仕掛けてみるようなこともするだろう。

そして、相手の意図を読む。

意図を読んで、相手の強みを無力化する。

全ては、相手に勝つというゴールのために。

ここでは、パワーがあったり、いろんな技のレパートリーを持っていることが、必ずしも有効とは限らない。

技のための技ではダメなのだ。

練習のための練習ではダメなのだ。

全ては相手に勝つために有効かどうか?

 

一昨日、昨日とライヴハウスでライヴをし、ライヴを観ていて、そのようなことを考えていた。