思考実験をしてみるー 左右逆転させて ー
頭の中で思考実験をしてみる。
まずは目の前にバスドラムを1つ起き、フットペダルをセッティングする。
そして、ドラムスローンの高さを調節し、バスドラムの前に座る。
そして、フットペダルに脚を乗せるわけだが、ここではいつもと違って、左脚を乗せてみる。
それから、座って右側にハイハットをセッティングし、バスドラムとハイハットの間にスネアをスタンドを起き、その上にスネアを乗せる。
そして、ビートを叩いてみる。
頭の中で。
ここではひとまず、俗に言うエイトビートというものを叩いてみよう。
左手でハイハットを刻み、右手でスネアを叩く。
バスドラムは左脚。
言葉で説明するとややこしいが、これはつまり左利き用のセッティングだ。
これがなかなかうまくいかない。
なんてことのないエイトビートが、ぎこちない演奏になってしまう。
繰り返し言うが、これは頭の中、イメージの世界でのこと。
うーむ。
もうちょっと思考実験を続けてみよう。
座って左側にフロアタムをセッティングし、バスドラムの右手上方にタムをセッティングする。
タムのサイズは12インチということにしておこう。
タムとハイハットの間の上方にはクラッシュシンバルをセッティングし、座って左側上方にはライドシンバルもセッティングしよう。
これは、僕の普段のセッティングを、ちょうど左右対称に逆転させた形だ。
よし、これで準備万端!
よくライヴでやるような、慣れた曲を演奏してみよう。
ここでは、Mr.ワリコメッツの名曲、「ロマンロラン」を演ってみることにする。
ドラムのピックアップ的なフレーズから曲が始まり、イントロのビートを刻み始める。
だが、これが全然うまくいかない。
ビートはデコボコ、フィルインのフレーズはヨレヨレ。
仕方ないから、テンポを落とす。
それで少しはマシになったけど、それでもぎこちない演奏が続く。
何度も言うが、これは頭の中での出来事。
思考実験。
左右逆転させて演奏することは、こんなにも難しいことである。
実際にやってみたら、もっとできないだろう。
これはあくまでも思考実験。
でも、なかなかに面白い遊びであった。