耳コピの威力〜昨夜スタジオの光景から〜
ボーカル・えいじがまずコーラスパートを歌い、ギター・めっしがそれをマネするように歌う。
それを何度も繰り返す。
それから、えいじが元の主旋律に戻ってちゃんとハモっているかを確認する。
僕もしっかり耳を澄まし、綺麗にハモれているかを判断する。
昨夜のスタジオで何度も繰り広げられた光景。
昨夜のMr.ワリコメッツのスタジオは、ベース・キリが急遽来られなくなって、3人での練習となった。
そんなわけで、必然的に新曲「誰も知らない夜に」のコーラス練習に多くの時間が割かれることになった。
もっとキレイにハモるにはどうすればいいか?
出すべき音程まで、音が上がりきらない。
歌いまわし、リズムや音の長さのズレ。
声質の違い。
それらをまるっと解決するには、メインボーカルのえいじの歌い方をマネすれば良いのではないか?
そして、冒頭の光景へと繋がっていく。
何度も何度も繰り返す。
繰り返すことによってイメージを獲得し、今度はめっし1人でギターで弾き語るように何度も歌った。
そして、それを繰り返した後。
えいじとめっしで再び合わせて歌ってみると。
いやー、びっくりした!
さっきまでとはまるで違っていた。
本当にキレイにハモっていた。
その違いは一目瞭然。
この僕でさえ、その違いははっきりと分かった。
耳コピの大事さ、有用さ、そしてその威力を目の当たりにした。
中途半端な耳コピではダメだ。
マネしようとする対象にいかに近づけるか?
本物と区別がつかないくらいに徹底的にマネできた時、人の認識力は増長し、技術レベルも一段階上がる。
基準ができる。
そこまでいくと、もっともっと自由になれる。
基準を持つことによって、自分のオリジナリティーというものが分かる。
それは、歌でも、楽器の演奏でも。
そんなことを、実感として理解した。
なんとも刺激的なスタジオだった。