「身体記憶」の「ど忘れ」か!?
よく知っているもののはずなのに、名前を思い出せないことがある。
俗に言う、「ど忘れ」というヤツだ。
これが起こると、すごくもどかしい思いをすることになる。
「くそ〜、喉まで出かかっているのに」なんてことは、皆少なからず経験していることだろう。
「え?そんなのしょっちゅうあることだって?」
まぁ、それは人によりけりというわけで。
今は便利な世の中になって、検索すればすぐに分かることも多々あるけれど、これを自力で思い出せた時は嬉しい。
というか気持ちいい。
出てこなくて苦しめば苦しむほど、その喜びもひとしお。
それにしても、「記憶」というものは不思議なもので、最近、人間の「記憶」という機能にとても興味がある。
「記憶」には、いろいろな種類があるそうで、「意味記憶」とか「エピソード記憶」などと分類されたりする。
「身体記憶」というのも、そういう分類のうちの一つ。
音楽を演奏する際には、この「身体記憶」が重要な役割を果たす。
この「身体記憶」について、最近経験していること。
それは、聴いて良いなと思った曲を新たにいろいろと覚えて練習したりしているのだけど、そうすると、今まで慣れ親しんでしっかり演奏できていた曲に狂いが生じ始めてきたということ。
もう目をつぶってでも演奏できたはずなのに、何故か身体が言うことを聞かないという不思議。
ちょっとした狂いを自分で認識できるから、どうにもこうにも、もどかしい気分を味わう。
成長するために必要な、過渡期のプロセスか。
早いところ、「ど忘れ」していた名称を思い出した時のように、良い気持ちを味わいたい。
むろん、焦ってはいけない。
それに、これは永遠に繰り返されるプロセスなのかもしれない。
バンドをやっているかぎりは。