栄養を得る、「Shake」を聴き比べながら
今はどうしても、12月に控えているワンマンライヴのこと、そしてそれまでのライヴやスタジオでのリハーサルのことを中心に考えてしまうが、同じことばかり考えていては視野が狭くなってしまう。
こういう時こそ、本を読みたくなる。
昨夜はドラム・マガジンの中の三浦晃嗣氏の連載「今月の一曲、勉強になりました!」を読んだ。
ポール・ロジャースの2014年のアルバム『The Royal Sessions』のボーナストラックとして収録された「Shake」を題材に、サム・クックの原曲とオーティス・レディングのカヴァーまでを比較しながら考察する記事。
それを読みながら、久しぶりにサム・クックとオーティス・レディングのヴァージョンを聴きくらべる。
それぞれドラマーは、アール・パーマーとアル・ジャクソン。
二人ともレジェンドと言っていいドラマーだ。
イントロでのタムを使ったフレーズの違い、歌本編に入ってからのニュアンスの違い。
こうして同じ曲のヴァージョン違いを聴き比べると、新たな発見がある。
そして、今の自分のプレイを振り返ると、新たな視点が得られたりする。
何かを練習するわけではないが、こういう過程を経ると、自分のプレイが変化したりする。
ここにある、音楽の楽しみ。
何かを読んだり、何かを聴いたり。
それは別に音楽でなくてもいいのかもしれない。
メインのテーマとはまた違う経験が、メインのテーマの栄養になる。
これだから、本を読むのも、音楽を聴くのも、大好きなんだ。