生のライヴが、認識を変える
昨日書いたように、一昨日初めて「勝手にしやがれ」というバンドのライヴを観た。
実を言えば、今まで「勝手にしやがれ」の音楽を聴いたことはなかった。
名前だけは聴いたことがある、その程度の認識。
そして今回ライヴを観ることができると知って、せっかくだから予習していこうと思い至る。
とろこが、なにぶん無知なもので、何を聴いていいのか分からない。
調べたらベスト盤があると分かったので、その『KATTENI−SHIYAGARE BEST SILVER&GOLD』というベスト盤を聴いた。(このベスト盤、「SILVER」と「GOLD」の2枚があることを今知った。僕が聴いたのは、2004年以降の曲が入った「GOLD」の方だった。)
「初めて聴くものだし、まぁ、こんなものかな。音楽の傾向は分かった。好きな系統だね」
そんな印象を持つ。
そうやって期待を高めて挑んだ初ライヴは、期待に違わず、いやそれ以上の満足感をともなって観ることができた。
次の日の朝。
前日観たライヴの余韻が残っているうちに、もう一度「勝手にしやがれ」の音楽を聴いておこうと思った。
今度はベスト盤ではなく、最新作を聴くという選択をする。
2017年、つまり今年の作品、『ア・デイ・カム』
そして。
1曲目「デヴィッドスター」が始まると、頭の中にきらめきのようなものを感じる。
「素晴らしい!まるで目の前で演奏しているかのようだ。」
2曲目、3曲目と進んでいっても、それは続いた。
前日聴いたのと同じ曲が多く入っているからというのもあるだろう。
でも、それ以上に、前日観たバンドマンの動き、サウンド、会場の雰囲気、それらが渾然一体となって頭の中に刻み込まれたからこそ、アルバムを聴いただけでその記憶がリアリティーを伴って蘇ってくるのだろう。
ライヴ体験が音楽の聴こえ方を変えてしまったのだ。
こんな経験をするのは久しぶりである。
それだけ、「勝手にしやがれ」の音楽が僕にハマったのだろう。
これだけ見事にハマるのは、きっと武藤昭平さんのドラムスタイルによるところも大きいと思う。
とにかく、音楽に力があれば、生のライヴは素晴らしい!
生のライヴは、音楽への認識を変える。
音楽を聴いた時に頭の中に広がる世界を変える。
それは世界が豊かになるってことだ。
もっとライヴを観に行きたい、目の前で繰り広げられる素晴らしい演奏を観たい。
そんな欲求が高まる。