歴史を前に、憧れの気持ちを強くする。
「良いライヴをするためには、良い音で演奏することが何よりも大事だ!」
バンドの現在の近況をまとめると、そのようなことになるかもしれない。
もちろん、それだけではないことは確か。
けれど、良い音で演奏することが大事なのも確か。
では、良い音とはなんぞや?
これに答えを出すのは簡単なことではない。
すぐに答えは出なくても、「良い音」を追い求め、意識して、考えて、「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤することが大事。
その過程にこそ、答えがある。
良い音を出すにはどうすればいいか?
ここにもいろんな要素がある。
いろんな要素があるけれど、使う楽器の重要性を疑うものはいないだろう。
『ドラム・マガジン』を読んでいると、たくさんの楽器が紹介されている。
ドラムセット、スネア、シンバル、フットペダル、スタンド類。
数え上げればキリがない。
そして、そのドラムメーカーも山ほどある。
ラディック、グレッチ、カノウプス、タマ、パール、ヤマハ。
ジルジャン、パイステ、セイビアン、マイネル、イスイスタンブール・メメット。
ドラムを作る会社も数え上げたらキリがない。
ドラムという楽器には歴史がある。
バンドで使う他の楽器、ギターやベースと同じように、歴史がある。
今日、カーマイン・アピスというドラマーが使ってきたドラム・キット遍歴の記事を読む。
グレッチ、ラディック、スリンガーランドなど使用してきた楽器を眺めて、「やはりドラムという楽器にも歴史があるのだ」というのを改めて強く感じた。
そして、その歴史を前に、ドラムという楽器に対する憧れの気持ちを強くする。
今、僕たちが「良い音を鳴らしたい!」と思うのは、その歴史の一部になろうとすること。
僕は今、そのように感じている。
と、ちょっと大げさなことを言ってみたけれど、本音は「楽器が欲しい!」というだけだったりする。