1つのスタイルを貫き通す、力強さ
昨晩から今にかけて、シャワーを浴びるようにラモーンズを聴きまくっている。
睡眠時間を除いては。
そして、手元には『ラモーンズ・ファイル』を置いて、時々目を通す。
文字通り、ラモーンズ漬けな1日。
『ラモーンズ・ファイル』は隅から隅まで目を通し、大半のオリジナルアルバムも飛ばし飛ばしではあるけれど、聴いてみた。
そうして見えてきた、ラモーンズの全体像。
もちろん、これでラモーンズの全てが分かったと言うつもりはない。
けれど、こうやって集中的に1つのバンドを聴くことは、大いに意味のあることだったと思う。
少なくとも、今の僕にとっては。
お客さんの期待を裏切らないという信念のもと、「ラモーンズ」というスタイルを崩さなかった姿勢には感動すら覚える。
それは、ライヴのセットリストにも顕著に見られたようだ。
もちろん、ラモーンズの長い歴史の中では、いろいろな試みもなされている。
フィル・スペクターがプロデュースしたアルバム、『エンド・オブ・ザ・センチュリー』など賛否両論があった作品もあるだろう。
けれど、それでもそこにはやはり、「ラモーンズ」というスタイルが貫かれていたのだと思う。
たとえワンパターンと言われようとも、二十数年間、1つのスタイルを貫き通してきた力強さに、感じ入る。
ラモーンズと言えば一般的にはパンクバンドのオリジネイターという捉えられ方をしていて、僕も今までそう思ってきたのだけど、一通り聴いてみた今、どちらかと言えば古き良きロックンロールバンドなのではないか?と思い始めた。
そして、オールディーなポップスの要素。
だから今は、初期の三枚を掘り下げて聴きたい、と思う。
そして、『イッツ・アライヴ』や『ロコ・ライヴ』などのライヴ盤。
あとは、映像作品も。
ラモーンズを探求する旅は、まだしばらく続く。