武道の言葉、野球の言葉。そしてドラム。
日々、いろいろな言葉に刺激を受ける。
[最強の身体運用は、「守るべき私」という観念を破棄したときに初めて獲得される。](内田樹著『修業論』光文社新書)
これは、もう何十年も合気道の修業を経験してきた著者による、武道の言葉。
[自分は、今、ここにいる。でも、自分のナナメ上にはもうひとり自分がいて、その目で、自分がしっかりと地に足が着いているかどうか、ちゃんと見ていなければいけない。](『イチローに糸井重里が聞く』朝日文庫)
これは、あのイチロー選手がバッティングに関してのインタビューに答えた言葉で、自分を客観的に見ることの重要性を語っている。
武道でも野球でも、実際に練習というか訓練することは必要不可欠なことだけど、それと同時に「身体をどのように使うか?」、「身体をうまく使うためにはどのような心構えが大切か?」というようなことを考えるのも大事なこと。
だからこそ、そういう人たちの身体運用に関する言葉は、深く、重い。
そして、身体全体を使う、ドラムという楽器の演奏にとっても、それらの言葉が非常に参考になることは言うまでもない。
だから、スポーツ選手などの言葉は好きだ。
昨夜は、新宿レッドクロスで、The Privatesのライヴを観る。
このバンドのドラマーの演奏を見ていたら、その身体運用とそこから生み出される音やビートに強い衝撃を受けてしまった。
今までもすごいドラマーとは思っていたが、身体運用について強い関心が高まっていた今、より強い衝撃を受けたのだろう。
いい時に、いいモノを見させてもらった!
こうしていろいろな言葉やステージからの刺激を、脳の中でごちゃ混ぜにしながら、日々取り込んでいくのである。