すぐれたロックンロールがやりたい!磔磔ワンマンまで、あと16日。
昨夜は、Mr.ワリコメッツのメンバー揃ってのスタジオ入り。
先日のライヴの反省点などを整理したり、いよいよワンマンライヴが近づいているので、その時に演る予定の曲を練習したり、またそのアレンジを練り直したり。
課題はまだまだ多い。
そして、残された時間は、それほど多くはない。
これからの2週間ほどは、緊迫した時間を過ごすことになるかもしれない。
望むところだ。
片岡義男著『僕はプレスリーが大好き』(角川文庫)という本がある。
僕はこの本が好きで、最近、訳あってパラパラっと読み返している。
すぐれたロックンロールは、ビートによって切迫感をあたえられた日常生活のリアリズムが、聞き手の心にトータルな衝撃をあたえる音楽だった。
「衝撃をあたえる音楽」。
ライヴの完成度を高めたいと思うと、形を整えることばかりに目がいきがちになるけれど、そればかりだと方向性を見失うことにもなりかねない。
それは分かっているのだけど、いざ実際に演奏するとなると、そこのバランスが難しい。
いや、バランスなんて考えている場合ではないのかもしれない。
少なからず葛藤がある。
けれど、この葛藤は必要なものだとも思っている。
その先に答えがあると、僕は信じている。
すぐれたロックンロールがやりたい!
磔磔ワンマンまで、あと16日。
ロックンロールには、ロマンがある
『アメリカン・バンドスタンド』という、1952年頃から30年以上の長きに渡ってアメリカで放送されていたTV番組と、そこで長く司会を務めていたディック・クラークという人物について調べている。
『アメリカン・バンドスタンド』はロックンロール初期に大きな影響力を持っていた番組。
新しいロックンロールのレコードをかけ、番組に参加しているティーンエイジャーがそのレコードを批評するという趣旨の番組だったようで、「踊れるレコードだから、ボクは85点です」というように、踊れるか踊れないかに主眼をおいた批評だったそう。(片岡義男『僕はプレスリーが大好き』角川文庫)
新しいロックンロールのレコードに全人格的に対峙し、新しいロックンロールを全身全霊で受け止め、そこで湧き上がった感情を自分の身体を使って表現する=ダンスする。
僕はそこに、1つの夢を見る。
ロックンロールには、ロマンがある。
踊れるリズムを作るには?
「音楽とダンス」について考えていたら、ふと気がついた。
最近、音楽に合わせて踊るようなことをしていないなぁ、と。
以前は、DJイベントに顔を出しては音楽に合わせて踊ったものだった。
それが単純に楽しかったし、そんな時間がただただ好きだった。
どう踊るか?とかうまく踊れるか?なんて関係ない。
かっこいい音楽を大音量で聴いて、感じるがままに身体を動かすだけ。
音楽という宇宙の中に漂うその瞬間だけは、なにものにも縛られない永遠の自由さえ感じていたほどだ。
あの頃は良かった、というノスタルジーの話ではない。
もうあの頃には戻れない、という喪失感の話でもない。
音楽とダンス。
自分が大切に思っていたはずの価値観がいつのまにか形骸化していたのではないか?という気づき。
それを体現する現場から遠ざかってしまっていたことへの危機感。
踊れるリズムを作るには、まず自分で踊ることから。
切り口に悩む
「音楽と踊り」というテーマで何かを書こうと思って、いくつか資料に当たっている。
音楽と踊りは、元をたどれば同一のものであったと言われるほど、結びつきの深いもの。
身近なところでは、ジャイヴだとか、ツイストだとか、はたまた身近ではないけれどヒップホップだとか色々なダンススタイルが思い浮かぶ。
でも、それも踊りの一部でしかない。
古今東西に目を向ければ、もっと多くの踊り、舞踏が存在する。
バレエ、日本舞踊、フラメンコ。
名前は思い浮かばないが、ジャワ島、アフリカ、インド等、世界各地に特有の舞踏がある。
目を転じて機能ということに焦点を当てても、踊りは様々だ。
神に捧げるためのもの、共同体の結びつきを強めるためのもの、戦意を高揚させるためのもの、見せることによって人を楽しませるためのもの。
音楽とダンスの役割は多岐にわたる。
「音楽と踊り」というテーマ。
どう書くかという切り口に悩んでいる。
先日のツアーで出会った3曲。
旅に出ると、様々な出会いがある。
人との出会い。
場所との出会い。
そして、音楽との出会い。
先日のツアー中に出会った音楽で特に印象に残ったものを、3曲にまとめて記しておく。
まずは、初日大阪にて。
バンドメンバー揃って、心斎橋のとあるカレー屋さんにふらっと入った。
そこで流れていた曲に反応した、Mr.ワリコメッツ、ギターのめっしが、「この曲のオリジナルは誰なのか知ってる?」と聞いてきた。
マンフレッド・マンやアレサ・フランクリンなどもやっていて好きな曲なのだけど、オリジナルヴァージョンが誰なのかは分からないとのこと。
僕も答えを知らず、曲自体も聴いたことはあるかなぁ、程度の知識。
気になったのでShazamで読み取って調べてみる。
それが、この曲。
Oh No Not My Baby, a song by Maxine Brown on Spotify
ちょうどそれがオリジナルヴァージョンだった模様。
作曲は、ゴフィン=キングという有名なソングライターチームであった。
ゴフィン=キングさん、本当にいろんなところでお会いしますね!
次は2日目、名古屋にて。
ワリコメッツのことを気に入ってくれたイベンターさんがいて、その方と打ち上げをしたのだけど、その時、サム・クックの話になった。
お互いサム・クックが大好きで、話は大いに盛り上がる。
その時一緒に何かの曲を聴いたわけではないので、話に上がったハーレム・スクエアでのライヴ盤から一曲。
そしてオヴェイジョンズの話にもなったので、この曲にしよう!
Having a Party - Live, a song by Sam Cooke on Spotify
楽しく嬉しい夜だったなぁ。
サム・クック、やっぱり最高だ!
最後は3日目、京都磔磔にて。
打ち上げの席、ワリコメッツのライヴによく遊びに来てくださる音楽好きの方がいて、やはり音楽の話になった。
どういう話の流れか、お酒も入っていたので細かいことは覚えていないが、アークティックモンキーズの話になった。
確か、『AM』というアルバムから音楽性がかなり変わる、という話だったんじゃないかな?と思う。
それで興味を持って、東京に帰ってきてからアークティックモンキーズをざーっと聴いてみた。
確かに、初期と『AM』というアルバムの頃では音楽性がだいぶ違う。
というところで、アルバム『AM』の曲でも良かったのだけど、むしろ初期の頃の曲が気に入ったので、そちらをあげておく。
I Bet You Look Good On The Dancefloor, a song by Arctic Monkeys on Spotify
ファーストアルバムで、メンバーが10代の頃らしい。
うーむ、素晴らしい!
というわけで、先日のツアーで出会った、3曲。